いろいろな視点から転職や人生を考える事の重要さ

 何度も転職を経験しています。自分が身をおいているIT業界は浮き沈みが激しい上に、常にトレンドが移り変わっています。所属事業部の解散や、会社の倒産など、ひどい目にもかなり逢いました。当然、一社員である自分は、その度に転職を余儀なくされるのですが・・・。

 この混沌とした業界で出会った様々なタイプの同僚、上司の人生に触れて、自分も仕事に対する考え方が変わった様に思います。私自身、転職先や、仕事選びに大きな影響を受けたエピソードを何点かご紹介したいと思います。

 例えば、アイルランド人の同僚が居ました。彼は南アイルランドの牧場の息子なのですが、大学でコンピュータ・サイエンスを専攻し、卒業後は世界を放浪して暮らしている人間でした。確かに、プログラム言語は世界共通です。腕さえ有れば、どこの国へ行っても仕事はできるわけです。

 私と一緒に仕事をしていた時は、彼は「せっかく日本に来たんだから」と言って、空手を学んでいました。恐らく、それまでに暮らした国でも、同じ様にその国の文化を学んで来たのだと思います。当時、既に結婚していて子供も居た自分には不可能な生き方でしたが、ある種の「理想」ではありました。「そんな生き方もあるのか」と、彼から受けた衝撃を、私は死ぬまで忘れないと思います。

 人生、一度きりです。独身の方は、思い切って彼の様な生き方を目指してみるのも良いのでは無いでしょうか?

 一方、IT業界に入る前は「パチプロだった」という人にも会いました。普通に腕の良い現場リーダに見えましたので意外でしたが・・・パチプロで食っていけるという時点で、かなりスゴい話ですよね。この他、「前職はタクシーの運転手」とか、「前はバーのマスターだった」など・・・。プログラマって、誰でもなれるのか!?と思うほどです。まぁ、実際、プログラムさえ作れればOK!という話ですので、間口は広いと言えますけど・・・。いろいろな人生があるものです。

 しかし、インドから出張してきたプログラマ達は、かなり話が違いました。彼からは「カースト制度」から逃げる為に、新興の職業であるプログラマになったのですが、結局は、それでも出身カーストで差別されると言っていました。「同じプログラマになってしまえば平等」と思っていた自分には、これも衝撃でした。頑張って社会を変えるんだと言えば格好は良いですが、現実的に可能かと言ったら大抵は無理でしょう。結局は、カースト制度を変えるのではなく、その影響が届かないアメリカに逃げるしか無いと彼らは考えている様でした。

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 「より高い給料」を求めて転職を考えていた自分に、「差別されない平等な扱い」を求めて転職を考えていた彼らの姿がどう映ったか、言うまでも無いと思います。これは自分が置かれている立場を、俯瞰的に見るきっかけとなった出来事です。世界規模で見れば、それこそ多様な価値観があるワケで、日本的な考えはほぼ通用しません。転職を通して、自分の物の見方は確実に広くなり、何かで行き詰まった時に「次の手」を考える能力も大きくなったと感じています。

 もし、転職について悩んでいるのであれば、一度、視点を変えて考えなおす事をお薦めします。自分の人生なわけですから、「何をもって良しとするか」は自分で決めて良いはずです。